気まま研究所ブログ

ITとバイク、思ったことをてきとーに書きます。

DR-Z400SM インプレッション

こんにちは。
最近色々と活動が萎縮してしまっていますが、その実書くネタが無くて困っています。

ってことですが、しばらくDR-Z400SMを乗り回して思ったことが溜まってきたのでインプレッションを書いてみたいと思います。
納車後、この記事を書くまでにやったのはDRZ400SM 純正ハンドルにスマホホルダー付けたDR-Z400SM ハイシート取り付けです。
また、記事は書いてないですがナックルガードとショートレバーを入れてます。

インプレッション

デザイン


デザインは16年前ということもあってかつてのオフ車をイメージさせるデザインとなっています。
特に大きいのがライトの四角目でしょうか。
最近のオフ車は大きなライトだったり、カマキリ目だったりデザインに手がかかっている印象がありますが、この当時はなんだかシンプルな四角で個人的にすごく好きなんですよね。
Dトラッカー125はカマキリ目がちょっと不満点でした。

後は現行のオフ車達とさほど変わらないデザインだと思うので、やっぱり大きいのはフロントマスクでしょうね。

また、フロントサスはDR-Z400Sと比較して正立フォークから倒立フォークに変更されていて見た目はかなりいかつくなってます。


ちなみに私が購入した車両のリアはフェンダーレスになっていてスッキリしているのと同時にかなりいかつくなってます。
純正は普通にリアフェンダーがあり、ライトも結構でかいものがついています。
個人的に純正リアフェンダーはもっさくて嫌いなのでこのスタイルはとても好みです。

ライト


ライトはキャブ時代のスーパーカブを連想させるほど暗いです。
これはDR-Z400SM ライトでググれば恐ろしいほど記事がでてくるので知ってる人も多いかと思います。
当の私も同じ思いを抱いているのですが、今日の今日までスーパーカブと一緒なら余裕でしょと思って乗っていました。
しかしながら、実際に乗ってみると同じくらいのはずなのに恐ろしいほど暗く感じるんですよね。

写真はスタンドで傾いているのとスマホカメラなので分かりづらいと思いますが、実際に見るとこれを半分くらい暗くしたくらいの暗さになります。


ちなみにハイビームはこれくらい。
足元がお留守になるので逆に見えません。

恐らくですが、スーパーカブと比較して足が付かない・重いなどなど乗りづらい・怖いと思う場面が多いんです。
その怖さから暗さも合わさって恐怖心が増しているのだと思います。

ってことなので舐めてかかると本気で危ないので余裕があるなら早急にLED等に変えたほうが良いかと思います。

メーター


メーターはデジタルメーターですが、最近の車両と比べると必要最低限の装備という感じです。
回転数メーターもなく、スピードメーターと時計、走行距離(トリップAB)のシンプルなデザインです。
しかも仕様なのか不具合なのか不明ですが、トリップB (見たことはないけど多分Aも) は数ヶ月に一回リセットされるせいで信頼性に欠けます。 単にトリップが1000km以上に対応してないだけでした。999.9km超えると0kmに戻ります。
オイル交換の計測に使ったりすると消えるのでスマホなどでODOをメモしておいたほうが良いと思います。
どうやらストップウォッチもあるらしいけど使い方がわからないから多分一生使えない気がする。


メーターの左には4つインジケータがあり、上からウィンカー、Nインジケータ、ハイビームインジケータ、水温警告灯のみで燃料計や燃料警告灯はなし

エンジン性能


エンジンは体感なので人によって変わると思いますが、私はすごく攻撃的な印象を覚えました
以前までDトラッカー125を乗っていたのも大きいと思いますが、慣れてきた今でも時々体を持っていかれる感覚があるので油断すると吹っ飛びそう。

加速性能は捻り方次第ですが、ゆっくり捻ればゆっくり加速することも普通に可能で、攻撃的ではありますがそれなりに優しくも走れます。
シグナルダッシュを決めようと思えば周りの車両なんて置いてけぼりな状態も可能で、油断するとウィリーすると思う。(つまり乗り手次第)
また、純正マフラーではないので純正だとどうかわかりませんが、純正キャブは負圧式キャブとはいえ急にガバ開けすると一時的に燃料不足で失速します。

そんなトルクモリモリパワーモリモリなDR-Z400SMですが、30km/hより低い低速はかなりギクシャクして苦しい感じがあります。
クラッチ操作が鬼シビアというわけでもないので実用上は問題ありませんが、ちょっと疲れる要素にはなるかもしれません。

クラッチ


個体差はあるかもしれませんが、D-トラッカー125と比べるとちょっと硬くてしばらく乗ってると左手が痛くなってくるほどです。(握力無いだけかもしれないけれど)
1ツーリングし終えると次の日はしばらく手の痛みが残ります。

繋がりやすさについては難しくもなく至って普通だと思います。
他のMTバイクが乗れるのであれば恐らく問題なく繋げられるでしょう。

取り回し

停車時や押し歩き時はオフ車なだけあってSSなどと比べると圧倒的にラクだと思いますが、原付(二種も含む)と比較すると車体が大きく、145kgと重いのもあって良くはないです。
狭い駐車場で転回だったりバック、押し歩きは結構苦しくて自転車共用の駐輪場に止めたが最後詰められて出られなくなります。
また、低速時のギクシャクも合わさって乗った状態での両側二車線以内の転回は結構怖い思いをするかもしれません。

走行時は重くもあり軽くもあって小回りは効くしカーブからの立ち上がりも良く、そこそこ直進での安定もあって非常に取り回しが良いです。
ただし、倒さないと曲がらないので初めての場合等で慣れていないと曲がらないと思うので十分気をつけないといけません

乗り心地


日本仕様の純正シートは硬い上にローシートになっているので肉厚があまりありません。
私が買ったものは更に肉抜きがされていて足つきは良かったんですが、座り心地は学校の木の椅子に座ってるみたいな感じでした。
そこからハイシート (DR-Z400SM ハイシート取り付け) を取り付けましたが、それでも硬いしおしりが痛いのでゲルザブでも入れない限り全く良くないです (多分入れても良くない)。

足つきに関しては身長167cmくらいで短足気味の人間にはつらいことこの上ないです。
特にハイシートにしているのでつま先が付く程度になっていて時々転けそうになります。
乗ってるうちに筋肉が対応してきて慣れてくるんですが、初めては気をつけないとマジでコケます。

サスペンションはDトラッカー125と比べると硬い印象があり、思ったほど車体は沈みません。
逆に言えばキツイギャップがあっても底付きすることがありませんし安心して飛ばせますね。(飛ばし過ぎ注意)
更に硬いながらもしなやかさもあって縁石から降りる時等はしっかりと吸収してくれるので、カブ等であったガツン!!って響くような振動はありません。
ただ、このあたりは調整などで変わってくるように思うので個体差があるかも。

サスペンションといえば急制動もあると思いますが、場所が場所だけにテストできていなくてあまりレビューはできません。
あるといえば切り替わりが早い信号等で急に止まらないと行けない場合等の時はフロントをしっかり握るとサスが沈み込んでガッツリと効いてくれる印象があります。

燃費


私の使用場面は都会の中で走ることが多くて、信号でのストップアンドゴーがかなり多いです。
たまにツーリングも行くので100%都会かというとそうでもないのですが、その場面だと悪い時で「約16km/L」良い時で「約25km/L」、平均が「22.39km/L」でした。
400CCクラスで見ても大体他と一緒なので良くも悪くもって感じでしょうか。

給油量はリザーブに近くなるのが恐らく6-7Lくらいなので安全マージンを含めると5, 6Lくらいでしょうか。
ハイオク180円程度の時でも1000円札一枚でお釣りが来るくらいには維持しやすい燃費ですね。

油種についてはレギュラー指定ですが、ある程度年数が経っている事と、給油量から見ても50円くらいしか変わらないのでハイオクを入れています。
洗浄効果はエンジン割ったことがないのであるのかないのか不明・・・。

積載性


積載能力は毎度のごとく皆無です。
オフ車でレーサーレプリカなので当たり前といえば当たり前なんですが書類すら入れる場所がないので、走行時はリュックを背負うかリアキャリアにボックスを付ける等工夫が必要です。
車載工具ポーチはDトラッカー125に比べると一回りくらいでかいのですが、かなり折りたたまないと入らないと思います。

ちなみに取り付けているボックスはスーパーカブ (スーパーカブ50にアイリスオーヤマボックス鍵付きを付けてみた) 時代のものをずっと使っています。

排気音


買った当時からヨシムラ Tri-Coneが入っていたので純正はわからないんですが、今まで乗ってきた車両の中で群を抜いて爆音でアイドリングからもううるさい。
個人的にはこういうの大好きなんですが、住宅地ではかなり気を遣わないといけないので中古車で入っている車両の場合はちょっと注意したほうが良いです。
また、Tri-Coneは車検対応マフラーですがメーカー公表値が「93dB/3750rpm」と1dbしかマージンがないという車検ギリギリの音量です。
そしてDR-Z400SMはアフターファイアが純正で出ることからグラスウールがバンバン焼けると思うので中古車の場合、付いてるやつそのまま車検ってことはなかなか難しいんじゃないかと思います。
ヨシムラではマフラーの修理をおこなっているので車検前にはグラスウールの巻き直しは必須でしょうね。

では純正はというと、当たり前ですがそんなうるさくない(動画でしか見てないが)のでそんな心配は不要だと思いますが、そこそこの音はあるそうな。
ちなみに純正マフラーはもう出てないそうなので手に入れるならヤフオクとかメルカリ等で探す必要あり。

価格

価格はかつて高額車両ということがあり、販売台数はあまり伸びなかったようですが玉数はグーバイクで30台くらいと思ったよりも多め (2023/07/11現在)。
同じクラスのHonda XR400モタードなんて2台しかないレアっぷり (数年前はもっとあったのに・・・)。
更にコロナ禍が挟まったことで中古市場の価格はぐんと上がりました。
現在では少し落ち着いたような気がしますが、車体価格で下が60万程度で上が100万と結構いい値段します
ノーマルって条件を付けないなら、そこそこいい車両と納車整備等を含めると80万くらいは予算で見積もっといたほうが良さそう
車両が車両だけにカスタム車両が多いので、ノーマルの数はやっぱ少ないですし、色とか年式を指定しだすとほんとに数がないです。
ここからはプレミアが付いていく一方でしょうし、同じ条件で見れば値段が下がることは無いと思うので狙ってるならお早めに。

また、この年代くらいになってくるといろいろと消耗品が劣化してくるので、納車整備があったとしても運が悪いと納車後すぐ、良くても数カ月後にオイル漏れなんてことは普通に起こります
そういうのをコミコミで考えていくと気がついたら100万余裕で超えてるなんて普通なので旧車(まだ旧車定義には当てはまらないけど)を購入するなら覚悟は必要です。

その他

ネットでちらっと見ただけなんですが、レース用にカスタムされている車両でラジエーターファンを外している車両があったりするそうな。
通常走行のシーンではラジエーターファンが回ることって夏場でも無いんですが、急勾配を長時間走る場合は普通に回り始めるので、ファンが取り外されているとオーバーヒートする可能性高いですし、その分エンジンは摩耗していくでしょう。
そういうことがあるので現物が見られるのであれば変なカスタムがされていないかしっかり見たほうが良いです。
ちなみに、ファンが回らないとはいえ夏場は死ぬほど熱いので下半身は汗だくになります。

また、極端に低走行の車両はメーター交換がされていないか、されていたら履歴があるかどうか(車検証の走行距離記録最大値を確認等)をチェックしたほうが良いと思います。
私の車両はメーター交換車両で記録がないので走行距離疑義車になるんですかね、メーター読みだと800kmくらいでした。
知ってて買ったのでいいんですけど、これだけ経つとメーター故障とか普通にあると思うので注意したほうが良いと思います。

後はガソリンエンジン廃止のが進んでいる昨今ですが、純正パーツの供給も徐々に無くなってきているそうな。
そういったパーツ生産終了がまっさきにされるのはこういう旧車・旧車に向かっている車両でしょうから、パーツが無くなるかもしれない不安は拭えないですね。
ここ数年で無くなるってことは無いんでしょうけど。

総評

昨今のバイクは電子制御等いろいろな仕組みでライダーをアシストしてくれて、バイクがライダーに合わせてくれるようになっています。
Dトラッカー125もインジェクション等少ないながらもコンピュータ制御で適切な燃調等を計算してくれていたので、ズボラアクセルワークでも簡単に加速できました。
しかしながら、DR-Z400SMはそんなアシストは一切なく、燃調は手動で調整してあげないといけませんしアクセルの入力もコンピュータを介さないのでほぼ100%直に入力されます。(負圧キャブは広義なアシストと言えるが)
つまりライダーがバイクに合わせてあげないといけません
電子制御等でアシストされるのは非常に乗りやすく無駄なことを考えなくていいのでラクなんですが、やはりバイクに合わせて乗ることの楽しさはこの年代の車両でしか味わえませんから悩んでるなら買う価値ありなのではないでしょうか。